ビ-ノの反撃
ソニイはけちな小悪党で、麻薬売買でぱくられ、弁護を依頼してきた男だった。だから、そのソニイが殺されたと聞いても、どうせくだらないもめごとが原因だろうと、弁護士のビーノはさほど驚かなかった。ただ一つだけ気になることがあった。ソニイの死体を発見したのがFBIだったのである。ビーノは事件の背景を調べ始めた。そのころ、ソニイを殺した二人組の男は、ビーノの生命を狙ってダラスの街を俳徊していた。知らぬまに死の標的とされていたビーノがあばきだした、一見単純な麻薬密売人殺害事件の裏に隠されていた真相とは?ダラス政界の巨悪にひとり立ち向かう弁護士の姿を、裏の世界から生々しい筆致で描くクライム・ノヴェル。