小説むすび | 消された眠り

消された眠り

消された眠り

優秀な成績をおさめ、奨学金までうけて大学に進んだ黒人青年ウイリアムは、はたから見ると、スラム街からの脱出に成功し、将来が約束されているようにみえた。それがなぜ、心理療法にかよい、ガールフレンドの白人学生ジェニファーを撃ち殺さなければならなかったのか?私立探偵ジョン・カディは、旧友のマーフィー警部補がウイリアムの母親の知合いだったことから、事件の裏づけ調査を依頼された。しかし、事件には疑問の余地などなかった。ウイリアムは催眠療法の席で殺人を告白し、凶器の拳銃をとりだしたのである。病んだ現代人の心の襞に隠された事件の真相に、ボストンの知性派探偵ジョン・カディが迫る問題作。

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