小説むすび | ダウンリヴァ-

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暴動に紛れて現金輸送車を襲ったのは、おれじゃなかった-。仮出所したばかりの黒人の大男デヴリーズは私立探偵ウォーカーにそう告げた。その事件が起きたのは、20年前のことだった。暴動中にビルが放火され、それに乗じて何者かが現金輸送車を襲ったのである。ビルに放火したデヴリーズは逮捕され強盗の共同謀議で有罪となった。だが放火は、当時知り合った白人の男子学生にそそのかされてやったことだった。この男が強盗を計画し、彼に罪を被せたのか?ウォーカーは白人男の足どりを追って過去の記録にあたり始めるが、そこには野望に満ちた策略が隠されていた。チャンドラーの衣鉢をつぐ著者が自信をもって放つ、正統派ハードボイルド。アメリカン・ミステリ賞受賞作。

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