小説むすび | 黒い娘、白い娘

黒い娘、白い娘

黒い娘、白い娘

クリスマス・イブの夜、ヘンリ・ティベット主任警視の家に意外な人物から電話がかかった。今年で90歳近くになる旧友のルーシーだ。今ではカリブで悠々自適の生活をしているはずのその彼女が、なぜかわざわざロンドンにきているという。ヘンリは食事に招いて話を聞くことにした。ルーシーの話に、ヘンリは眉をひそめた。実は彼女の住む島タンピカがコカイン密輸の中継点になっており、島の首相や警視総監までもが一枚かんでいるらしいというのだ。ルーシーは名誉総督から密命を帯びて秘密捜査を頼みにきたのだった。ヘンリは妻のエミーとともに南の国に飛んだ。だが二人の到着早々、麻薬密輸の首謀者と目されていた男が突然謎の事故死をとげた。ヘンリは身分を偽って陰謀のただなかへと潜入していくが…。暖かい語り口と全篇に溢れるサスペンス-英国ミステリの女王モイーズが久しぶりに贈るファン待望の最新作。

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