小説むすび | 死の跳躍

死の跳躍

死の跳躍

この男は蛇に似ている-これが、はじめてロイ・マーシュと顔をあわせたときに私立探偵ジョン・カディのうけた印象だった。ロイと離婚訴訟中の妻ハンナが夫を恐れるのも無理はなかろう。カディはそのハンナから頼まれて、彼女のボディガード役として離婚協議の席にたちあったていたのだった。話し合いは、ハンナから家の所有権を求められたロイが激昂し、そのまま物別れに終わった。だが、ロイはおとなしくひきさがっているような男ではなかった。ハンナの家に忍びこむと、幼い娘のかわいがっていた子猫を虐殺したのである。娘を巻きこんだ卑劣なやり口に怒りをおぼえたカディは、ロイと対決すべく彼の家へのりこんでいったが…。夫の暴力の影に怯える母と娘をまもるべく、ボストンの知性派探偵がたちあがる。待望のシリーズ最新作。

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