小説むすび | 絞首台のスカ-フ

絞首台のスカ-フ

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レベッカ・カーペンターの死体は、10月のある夜遅く、十代の恋人たちが暗闇でのデートを楽しむ展望台で発見された。車の助手席に腰掛けた格好のまま、首に絹のスカーフをきつく巻きつけられて…。この事件が伝統ある東部の田舎町を揺るがしたのは、そのショッキングな殺されかたもさることながら、レベッカ・カーペンターが大金持ちの旧家の出身で、16年間つれそった夫のいる、上流夫人だからであった。そんな女性が、深夜、若者たちの密会場所でいったい何をしていたのか?野心的な地方検事は、これを“セックス”と“富”が絡んだ事件と考え、自分の出世に役立てるべく、捜査官パット・スターバックに警察とは別個の調査を命じた。だが、スターバック自身、町の没落した旧家の一員であったことから事件は思わぬ方向へ…。田舎町で起きたスキャンダラスな殺人事件をめぐり、嘘と欲望で塗り固められた真相に迫る法廷サスペンス。

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