小説むすび | 別れの瞳

別れの瞳

別れの瞳

エキゾチックな顔立ちに小麦色の肌-写真の娘はまるで生きているように美しく見えた。見開かれた紫色の瞳は、なにかを訴えかけるようにカディを見つめている…。保険会社の依頼で人気モデルが絞殺された事件の調査を始めた私立探偵のジョン・カディは、警察で彼女の写真を目にした。どうやら警察は強盗の仕業と考えているようだが、五十万ドルもの保険金が掛けられていたことから、計画殺人の疑いもあった。折しもカディはマフィアのボス、トミー・ダヌッチから接触を受ける。殺されたモデルは実は彼の孫娘で、カディに犯人を見つけだしてくれというのだ。関係者の証言からしだいに明らかになっていく娘の意外な素顔。執拗な調査を試みるカディが突き当たったものは、マフィア一族の隠された過去と錯綜した人間関係だった…。アメリカ私立探偵作家クラブ賞を受賞した筆者が放つ、話題のハードボイルド・シリーズ第七作。

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