スモーク・リング
『インテグラル・ツリー』の冒険から14年の歳月が流れた。大戦乱を生きのびたクィン一族は、スモーク・リングの自由落下状態の大気中を浮遊する“市民の樹”で平和な生活を送っている。その彼らのもとに、意外な訪問者が現われた。-無人と思われていたラグランジュ・ポイントの〈クランプ〉の住民が、遭難して助けを求めてきたのだ。それを契機に“市民の樹”の代表が進んだ技術を吸収すべく〈クランプ〉への遠征を企てるが、その前途にはあまたの自然の脅威と恐るべき敵が立ちはだかっていた。現代ハードSFの巨匠が壮大な舞台設定でスリリングに描くファン待望の続篇。