ありえざる都市(3)
人類最古のDNAを求める探索行で深傷を負ったマロリーは、海洋生物の形態をしたアガサン人のもとで、半人間半機械として再生した。だが「氷瀑」へ戻った彼は伝説的パイロットであるソリの暗殺計画で無実の罪を着せられ、投獄されてしまう。はたして悲惨な獄中生活を生きのびられるのか、そして銀河の究極の謎は。全人類の存亡を左右する謎解明に命を賭けるマロリーの、波瀾に満ちた半生を描く傑作長篇。感動の完結。
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はるかな過去に起こった熱核戦争で地球を離れた人類は、銀河系にある極寒の惑星〈氷瀑〉に〈虚無〉と呼ばれる都市を建設し、三千年の長きにわたって平和を謳歌していた。だがいま、〈氷瀑〉に恐るべき事態が迫りつつあった。近隣宇宙空間で恒星が次々と超新星化していくという謎の現象が起こったのだ。人類が生きのびる方法は、ただひとつ。神々の末裔といわれる太古の種族イエルドラ人が残した、古エッダと呼ばれる秘密を解明することだった。古エッダには宇宙と生命のあらゆる謎の答が示されているという。〈虚無〉の社会的指導者である時間守護者の指令のもと、パイロットたちは過酷な調査行へおもむくが…。 1990/11/01 発売
時間守護者による古エッダ調査計画に.一人の新人パイロットが志願した。彼の名はロマリー・リンゲス。時間守護者の承認を得たリンゲスは.最初の目標.ソリッド・ステート・エンティティに向かう。イエルドラ人の秘密に到達するには.この位相空間に住む謎の巨大バイオ=コンピューターの知識が必要なのだ。空間に窓をあけ.幾何学的計算によって目的地への道筋を定める超空間航法を駆使してリンゲスはエンティティのいる空間に到達する。だが.そこでエンティティは.古エッダを解く鍵は人類最古のDNAにあるという.驚くべき真実を告げた。リンゲスは新たな探索行へと旅立つが…。 1990/11/01 発売