レッド・ドラゴン(下)
詩人・画家であるウィリアムス・ブレイク描くところの〈大いなる赤き竜〉。その姿に自らをなぞらえて、恵まれぬ運命に復讐するかのように冷酵な殺人をくりかえす男、ダラハイド。新聞記者を生贄にし、不敵な挑戦状を叩きつける彼に、グレアムら捜査側は、なす術もなく翻弄される。だが、一人の盲目の女性との出会いを契機に、ダラハイドの自我は二つに分裂しはじめた!はたしてグレアムは次の満月が昇るまでにダラハイドを阻止し、第三の惨劇を防ぐことができるか?鬼才が人間心理の深淵に潜む怖るべきものを垣間見せる戦慄のサスペンス大作。