クリミアの亡霊
新任の犯罪捜査部長ニムロド・フロストがレストレイドに命じたのは、なんとも不可解な事件の捜査だった。なぜか60歳以上の老人ばかりが次々に殺されていくのだ。ガス灯のロンドンから霧に覆われたコーンウォールの荒地へ、さらには煤煙のたちこめる紡績都市マンチェスターへー。レストレイドは姿なき殺人者を追い、隠密捜査を続ける。はたして殺人者の狙いは何か?やがて、殺された老人たちをつなぐ糸が見えはじめるが…。犯罪とロマンの香り豊かな時代、19世紀末のイギリスを舞台に、レストレイド警部の新たな冒険を描く、著者会心の第2弾。