男らしい別れ
会議に出席のため、深夜、友人から借りたパリのフラットにたどりついたロレッタは、無人のはずのそこの寝室に男が眠っているのを発見した。彼女はやむなく別の寝室で一夜を過ごしたが、翌晩、今度はそこに血染めのシーツを見つけた。殺人事件が起こったような状況だった。だが、そうなると死体はどこに?前夜の男は、被害者なのか、加害者なのか?ロレッタは、フラットに残された一冊の本を手がかりに、真相究明に乗り出したが…。大学の女教師が巻き込まれた殺人事件の意外な真相をみずみずしい筆致で描く、英国新鋭作家の作気あふれる秀作。