ネメシス
2220年、人類は太陽系の各惑星の衛星軌道上に巨大な人工衛星をいくつも築いていた。それぞれが衛星都市と呼ばれ、独立した国家として繁栄している。しかし人口はますます増加してゆき、つぎつぎと作られる衛星都市で、太陽系は過密の一途をたどっていた。そこで衛星都市ローターは、新たな故郷を求めて太陽系を離脱した。それから十数年の歳月が流れた…ローターに住む天文学者の娘、十五歳の少女マルレイネはふとしたことから、たいへんな事実を知った。ローターが新たなる故郷とした恒星ネメシスが、地球をめざして突き進んでいるというのだ。このままでいけば、たとえ衝突しなくても、ネメシス通過の影響で地球の気象は大きく変化する。人類発祥の星である地球が、死の世界になることはまちがいない。だが、マルレイネをさらに驚くべき事件が待ちうけていた…。巨匠アイザック・アシモフが、新たなる構想のもとに、宇宙へと進出しはじめた人類の姿をいきいきと描きだす傑作長篇。
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時は2220年。植民衛星ローターの天文学者ユージニアは、太陽からわずか2光年のところに未知の恒星を発見した。おりしも地球からの独立を望んでいたローターの指導者ピットは、秘密裡に太陽系脱出を計画。独自に開発したハイパー・アシスト駆動を利用して、衛星の住民ごと新世界へ旅立った。だが、人類の新たな故郷になるはずのこの星ーネメシスは、やがて太陽系におそるべき打撃をもたらすことになる災厄の星だった。 1997/02/15 発売
平穏な軌道を描いていると思われたネメシスは、実は太陽に向かって直進しつづけていた!太陽系に達するのは5000年後だが、人類の避難はすぐにも始めねばならない。だがローターの独立に拘泥するピットは、この事実を地球に報告することを拒否。対立するユージニアとその娘をネメシス系の衛星エリスロに追放してしまう。しかし、そこには新たな驚異が…巨匠アシモフが未来史の設定を離れて描いた最後の本格宇宙SF。 1997/02/15 発売
オスロ中心部の銀行に、白昼強盗が押し入り、銀行員一人を射殺、金を奪って逃走した。現場に手がかりひとつ残さない鮮やかな手口で、ハリー・ホーレ警部も加わった捜査チームにとっては、前途多難を予感させられた。一方、かつてのガールフレンド、アンナと食事をしたハリーは、翌朝、前夜の記憶がない状態で目覚めた。そしてアンナが死体で見つかり…。30カ国以上で出版されている話題作。 2015/07/17 発売