起訴
若く美しい女性の死体が、ボストン郊外で発見された。捜査の結果、彼女と愛人関係にあった外科医ディラードが、事件の当日に彼女と会っていたことが判明、有力な容疑者として浮かび上がった。野心的な地方検事はディラードの知名度に目をつけ、彼を被告として起訴し、自らの政界進出のためにこの事件を利用しようとたくらむ。窮地に立されたディラードは、敏腕弁護士として名高いダン・シェリダンに自らの弁護を託した。だが、現行の法制度下では、大陪審において、弁護士は異議申立てや反対尋問を行なうことはできない。ディラードの起訴を防ぐチャンスは無に等しいのだ。やがて、シェリダンの事務所に女性FBI捜査官が秘書として送りこまれ、弁護側の手の内は、すべて検察側に把握されてしまう。そして、そのことを露知らぬシェリダンは、天真爛漫にふるまう彼女をいつしか愛し始めていた…。