死せる少女たちの家
ニューヨーク州の片隅の小さな町、オーリリアスは、奇怪な事件の連続に悩まされていた。娼婦のように町中の男と付き合っていた女性が殺され、その左手が切り取られていた。町の大学に過激な社会主義者が赴任、数人の学生がシンパとなり、内紛や外部とのいざこざを繰り返す。町の学校に、連続して爆弾が仕掛けられ、警官隊が出動する。そして…一人の少女が行方不明になるという事件が勃発した。行方不明の少女の服と、卑猥な言葉を書きつらねたメモ、そしてマネキン人形の左手が警察へ送りつけられ、住人たちの不安は、頂点に達したかに見えた。だが、二人目の少女が消えた。事件は、まだ始まったばかりだったのだ!ミステリ作家としてばかりでなく、詩人としても知られる著者が、満を持して放った自信作。英国推理作家協会賞、ブラム・ストーカー賞にノミネートされた、異色サスペンス。
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眼窩は深く落ちくぼみ、皮膚が乾ききった三人の少女の遺体。周囲に点された無数の蝋燭の光が、生気を失った彼女たちの顔に無気味な陰影を刻むー平穏に慣れきった田舎町を得体の知れない恐怖で包む連続少女失踪事件。最初に姿を消したのは、十四歳のシャロンだった。やがて届いた差し出し人不明の箱には、彼女の着ていた衣服とマネキンの左手が収められていた。住民たちは、行方不明となったシャロンの無事を願うが。 2000/04/15 発売