小説むすび | タ-トル・ム-ン

タ-トル・ム-ン

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なぜか男と別れた女性ばかりがやってきて住みつく町、フロリダ州ヴェリティー。この町では、猛烈な暑熱と湿気に襲われる五月になると何かが狂い出す。海亀たちは街灯の明かりを月光ととりちがえ、街路を横切り移動を始め、あげく車につぶされてしまう。人も頭がおかしくなってしまうのだ。ルーシーとジュリアンが出会い、すべてが一変したのも五月だった。ある日、ルーシーの12歳の息子キースが失踪した。おりしも、ひとりの若いシングルマザーが殺され、赤ん坊が消える事件が町を騒がせていた。いくら“ヴェリティーの町いちばんの悪ガキ”でも、キースがまさか殺人までするはずがない。愕然とするルーシーの前に現われたのは、近寄りがたい雰囲気の警察官、ジュリアンだった。やがて、反発しあう二人の心に奇妙な変化が…。空想と現実を巧みに織り合わせるストーリーテラーが、人生のマジカルな瞬間を紡ぐ感動のハメット賞受賞作。

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