小説むすび | 大聖堂の悪霊

大聖堂の悪霊

大聖堂の悪霊

19世紀後半のイングランド。ケンブリッジ大学で歴史を教えているコーティンは、旧友に招かれ、大聖堂のある町サーチェスターに住む彼のもとを訪れた。コーティンがここに来た目的は、もうひとつあった。アルフレッド大王に関する貴重な史料が大聖堂の附属図書館にあることがわかり、それを調べたいと思っていたのだ。その夜、彼は旧友から、大聖堂で250年前に起きた殺人事件と、その被害者が今、幽霊になってさまよっているという話を聞く。その殺人事件はいまだに解決していなかった。コーティンは興味を抱くが、数日後、知り合いになったばかりの老銀行家が何者かに殺されるという事件が起きた。やがてコーティンは、過去の殺人と現在の殺人が織りなす悪夢のような迷宮の世界に踏み込んでいく…。趣向を凝らした構成と、幾重にも重なる謎。騒然たる話題を呼んだ『五輪の薔薇』の著者が放つ知的興奮に満ちたミステリ。

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