小説むすび | サイレント・ジョ-

サイレント・ジョ-

サイレント・ジョ-

病院で医師から、ウィルを助けられなかったと告げられた。助けられなかった。その言葉は銃弾となってわたしの心臓を貫いた…赤ん坊の頃、実の父親に硫酸をかけられ顔面に大火傷を負ったジョーは、施設にいるところを政界の実力者ウィルに引き取られる。ウィルは慈愛に満ちた養父としてジョーを育て、見事に彼を立ち直らせた。成長したジョーは21歳になり、今はウィルの仕事を手伝いながら、保安官事務所に勤務している。その大恩ある養父ウィルが、ジョーの目前で何者かに射殺される。ウィルの政敵でもある男の娘が誘拐され、その身代金取引を買って出たウィルが娘を保護した直後の出来事だった。養父の仇を討つべく、ジョーは一人真相を追及する。それが、ウィルの、人には知られたくなかったであろう暗い部分を、白日のもとに晒すことになろうとも。そしてその事件が、ジョーに途方もない試練と、大いなる成長を与えることになるとは予想もせずに…2002年度アメリカ探偵作家クラブ賞で最優秀長篇賞を受賞した、感動のミステリ。

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