アイリッシュ・ヴァンパイア
ロンドンの喧噪を避け、アイルランドの田舎を旅する男は、地図上のとある場所に興味をいだく。宿の主人の警告にもかかわらず、引き寄せられるようにその場所へたどりついた男は、不吉なたたずまいの村を発見した。そのときから、男の身に奇怪なできごとがふりかかりはじめる-。『吸血鬼ドラキュラ』の作者、ブラム・ストーカーを、アイルランドの作家として再評価しようという運動に応えて誕生した、ヴァンパイア・ストーリー4篇。ケルト伝説を下敷きに、ゴシック的荘厳とサイコ的狂気を加味した、正統にして異端なる恐怖、ここに降臨。