スパイたちの遺産
スマイリーの愛弟子として幾多の諜報戦を戦ってきたピーター・ギラムは、老齢となり、フランスの片田舎で引退生活を送っていた。ある日、彼は英国情報部から呼び出され、警くべきことを知らされる。冷戦のさなか、“ウィンドフォール”作戦の任務についていた英国情報部員アレック・リーマスは、その恋人エリザベスとともに、ベルリンの壁で東ドイツ側に射殺された。そのリーマスの息子とエリザベスの娘が、親の死亡した原因は英国情報部にあるとして訴訟を起こそうとしているというのだ。ギラムとスマイリーの責任も問う構えだという。現情報部は“ウィンドフォール”作戦について調べようとしたが、資料は消えていた。スマイリーの行方も杳として知れない。厳しい追及を受け、ギラムはやむなく隠した資料を引き渡すが…。やがて明かされる衝撃の事実とは?そして、訴訟の行方は?魅惑的な設定で描く『寒い国から帰ってきたスパイ』『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の続篇!