小説むすび | 余生と厭世

余生と厭世

余生と厭世

一九四八年、フランス。五ヵ月後の七十二歳の誕生日で引退することを決めた精神科医のもとに、最後の新患がやってくる。希死念慮や自傷の衝動に苦しむ彼女の名前は、アガッツ。カウンセリングを重ね、彼女に問いかけるなかで、精神科医は、患者の苦しみから目をそらし他者とのかかわりを避けてきたみずからの人生と、近づいてくる老いや死に対する恐怖を見つめなおす。デンマーク人臨床心理士による、孤独な魂の交流を描いた小説。

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