小説むすび | あのこは美人

あのこは美人

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「わたしがその顔の持ち主だったら、あなたよりずっと上手に生きていくのに」整形手術で手に入れた美貌でルームサロン嬢として働くキュリは、美容外科の待合室で見かけた美しいアイドルを見て思った。キュリのルームメイトで孤児院出身のアーティストであるミホは、生まれつき美しい容姿に恵まれ、彼氏は財閥の御曹司だが、最近浮気を疑っている。キュリとミホの向かいの部屋に住む美容師のアラは、全面的に顔のお直しをした手術の後遺症に苦しんでいる幼馴染を心配しつつ、推しのアイドルに夢中だ。裕福な家庭の出身ではない20代の彼女たちが暮らすのは、ソウルの一角にある賃貸アパート。下の階には、妊娠しながら仕事を続けているものの、韓国で子どもを育てていくことに不安を抱える30代の会社員のウォナが暮らしていた。ある日、アラは下の階から聞こえてくる悲鳴に気づきー。美容整形大国、韓国の厳しい社会を逞しく生き抜く彼女たちの物語。

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