共犯者
1984年。13歳のクレオはある日、「ガラテア財団」を名乗る上品な女性、キャシーから声をかけられる。パリに連れて行ってもらったり、服を買ってもらったり。クレオにとって、キャシーはキラキラした世界そのものだった。両親に金銭的な負担をかけずにダンスを続けていくためにも、ガラテア財団の奨学金審査を受けるクレオ。だが、審査員の男に受けたのは、性的暴行だった。2019年。48歳になったクレオは、今も過去に苛まれる日々を送っていた。ある日、インターネットで10代前半の少女たちが写っている写真を見つけた警察が調査に乗り出していることを知り、自らも名乗り出るか逡巡するがー。組織的な少女の性的搾取を暴き、被害少女の長年にわたる懊悩を描く、フランス発の#MeToo小説。