身近なひととすれ違い、人生の行きづまりに悩むひとびと。その孤独を温かく想像力豊かに描きだす。作家、カズオ・イシグロを父にもつ新鋭のデビュー短篇集。
時は1940年、フランス中部の農村。戦時下という特殊な状況で、普通なら決してあり得ない出会いがあった。パリを脱出してきた上流社会のスノッブな四人組と、彼らを泊める羽目となった若き農夫とその母親。村の知恵おくれの青年や隣人一家も巻き込み、のびやかな田園風景の中で繰り広げられた泣き笑いの末に待っていた、想像を絶する結末とは…。 1997/10/20 発売