小説むすび | 窒息の街

窒息の街

窒息の街

オーレリーは18歳。グルノーブル郊外にある団地に生まれ、地元の大学に入ったばかり。勉学に励み、輝かしいキャリアを進み、両親の属する労働者階級から離れようと思ったのに、待っていたのは、息もできないほどの退屈と孤独だった。「平等社会」とは名ばかりのシステムに閉じ込められただけだった。友達も恋人もできず、鬱々としていたある日、コロンビア人留学生のアレハンドロに出会う。彼を通してオーレリーは外の世界を知るも、アレハンドロはやがて別の地へ行ってしまう。ここにとどまる意味を見失った彼女は、パリへ向かう。華やかな街での惨めな日々が待っているとはまだ知らずにー。経済危機と社会格差にあえぐ世代の人々のリアルを突きつけ、鬼才「ウエルベックの後継者」と評される、フランスの新鋭のデビュー作!

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