馬之介悠遊 久島宥三作品集
巧い。みごとにだましてくれる。楽しませてくれる。構想は精緻にて秀逸。筆は登場人物心の細部まで及び、風俗の歴史考証もぬかりありません。ページを進めるうちに、いつのまにか江戸市中に身を置いているような思いにとらわれます。そしてなにより、主人公の馬之介が駘蕩として魅力的に描かれています。宮城谷昌光さんの地元より、隆慶一郎さんも脱帽の大型新人の登場です。
陽炎の日々
馬之介悠遊・・・馬之介、火傷する 竜興長崎土産秘画 帰り道
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損得で動かず、立身出世や金銭に恬淡。教養があり、人情に厚く、女に強いようでいて弱い。こんな男が友人にいたら、町内に住んでいたら、どれだけ人生が豊かに愉快で楽しくなることでしょう。馬之介よ、現代によみがえってくれ! 三宅坂の別離 野辺の契り 亀戸天満宮船橋屋 駒吉春秋 2023/10/31 発売