人生で一度だけ思い切ったことをしようーキューバで夢のような時を過ごした男と女を待ち受ける悪意の嵐。直木賞受賞後の著者の変遷を示す刺激的で挑戦的な作品集。
不倫相手と夏休み、キューバに旅立った女性教師を待ち受けていたのは非難の嵐だった。表題作の他、女同士の旅で始まった生々しい性体験告白大会、若い女の登場に翻弄されるホームレスの男達、など七つの短篇を収録。女性の奥底に潜む毒を描き、直木賞受賞以降の刺激的かつ挑戦的な桐野文学の方向性を示す。 2008/11/07 発売