「この世で人の欲ほど怖いものはない」あさましき“業”に憑かれた人々を描く掌篇小説集。
作家になることは、人の顰蹙を買うことだ、とは気がついていなかったのである。気づいた時は、もう遅かった。読者は人の顰蹙を買うような文章を、自宅でこっそり読みたいのである…(「まさか」)。“私小説作家”と称される著者が、自尊心・虚栄心・劣等感に憑かれた人々を執拗に描き出す、異色の掌編小説集。 2013/07/10 発売