平身低頭の30年間を過ごした会社を早期退職した「私」。故郷を見下ろす村営住宅に転居し、のどかな風景のなかで哲学書を片手に、真の自分自身を取り戻そうする男が、静かに狂っていくーいまだ善を知らず、いずくんぞ悪を知らん。
貴方は善人のまま死ねますか?最先端を走り続ける丸山文学が大胆に斬りこんだ悪と罪の荒野。これは救済の哲学なのか、それとも狂気ー。 2011/04/19 発売