Iの悲劇
一度死んだ村に、人を呼び戻す。それが「甦り課」の使命だ。人当たりがよく、さばけた新人、観山遊香。出世が望み。公務員らしい公務員、万願寺邦和。とにかく定時に退社。やる気の薄い課長、西野秀嗣。日々舞い込んでくる移住者たちのトラブルを、最終的に解決するのはいつもー。徐々に明らかになる、限界集落の「現実」!そして静かに待ち受ける「衝撃」。これこそ、本当に読みたかった連作短篇集だ。
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「あなたが茂を殺したのよ」広告代理店局長の山倉史朗は、狂乱した冨沢路子の前で絶句した-。路子の一人息子茂が誘拐されたのだが、脅迫は、なぜか山倉に向けられていた。犯人は山倉の息子隆史と、近くに住む同級生の茂を間違えて誘拐したらしい。密かに布かれた警察の監視網の中、山倉は身代金六千万円を持って、人質の茂を引き取りに、指定された場所へ向かった。が、犯人との接触に失敗し、翌日、茂は死体となって発見されたのだ。誰が?こんな残酷なことを?やがて浮かんだ容疑者三浦には、アリバイがあった。犯行当日、名探偵にして作家の法月綸太郎と一緒にいた、というのだ…。本格ミステリ界期待の新鋭が贈る、驚愕のドンデン返し。 1991/03/01 発売
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eビジネスで成功し時代の寵児となった男は、なぜ大銀行のビルから飛び降りようとしたのか。安値更新していた株が急騰、最新設備を誇る外資系通信会社で何が起こったかー証券会社を辞め、警備会社に再就職した中年男が直面する事件の数々。刻一刻と進化する経済社会を生き抜く人間たちを熱く描いた傑作。 2004/05/14 発売