己丑の大火 照降町四季(二)
文政十二年三月。神田佐久間町の材木置き場で、小さな火がくすぶり始めた。やがてそれは、「己丑の大火」となって江戸の町を襲う。鼻緒挿げの女職人・佳乃と弟子の浪人・周五郎は、照降町の象徴であり神木の老梅を猛火から守り抜こうと、夜を徹して決死の行動に出るー。
文政十二年三月。神田佐久間町の材木置き場で、小さな火がくすぶり始めた。やがてそれは、「己丑の大火」となって江戸の町を襲う。鼻緒挿げの女職人・佳乃と弟子の浪人・周五郎は、照降町の象徴であり神木の老梅を猛火から守り抜こうと、夜を徹して決死の行動に出るー。