天と地と 上
戦乱の続く越後の国。守護代・長尾為景を父とする虎千代は、幼くして母を失し、父に故なくして疎んじられた挙句、養子に出されるも、忠臣金津新兵衛や百姓出の娘松江らに守られて武将の子として成長していく。天文五年(1536)に元服、喜平二景虎と名乗った。後の上杉謙信である。
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越中との戦いで討死した為景に代わり守護代となった長兄・晴景だが、凡庸な器量のためか、国内に争乱が続く。宇佐美定行の許で武将としての修業を続ける景虎は、幾多の合戦で勝利し武名を挙げ、次第に兄弟の仲は悪化する。兄との戦いに勝利した景虎は、天文十八年(1549)弱冠二十歳で長尾家当主となり、越後統一を実現する。 2004/03/10 発売