松風の家 上
明治初年、京の茶道宗家・後之伴家は衰退し、その日の食事代にも事欠くほどの窮乏ぶりであった。家元も出奔してしまい、残された者たちは、まだ幼い家元を立て、必死の思いで苦難に立ち向かう。成長した家元は宗家再興を期して、東京に向かった。千利休を祖とする一族の愛憎の歴史を秀麗な筆致で描く。文芸春秋読者賞受賞。
明治初年、京の茶道宗家・後之伴家は衰退し、その日の食事代にも事欠くほどの窮乏ぶりであった。家元も出奔してしまい、残された者たちは、まだ幼い家元を立て、必死の思いで苦難に立ち向かう。成長した家元は宗家再興を期して、東京に向かった。千利休を祖とする一族の愛憎の歴史を秀麗な筆致で描く。文芸春秋読者賞受賞。