ゆっくり雨太郎捕物控(3)
由緒ありげな住まいで、お妙様とも春香院様とも呼ばれる由緒ありげな女が殺された。これまた由緒ありげにも、現場には小倉百人一首の読み札が落ちているだけで、目星は皆目つかない。怪事件、難事件となると、普段は腰の重い“ゆっくりの旦那”こと八丁堀同心・若月雨太郎の探索心にも火がついて…(しかぞ住む)。江戸の市井を舞台に男と女が生み出す事件の数々を人情味豊かに描く好評時代推理シリーズ。
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天保の江戸市中。因業金貸しの松兵衛が息を引きとった。いまわの際に家人一同を呼び集めていわく、「大事な宝を屋敷に隠してある。見つけたやつにその宝をやるが、代りに子供の面倒を見ろ」。さあ大変。松兵衛の妾お政、下男の儀平、甥の治郎七らは宝さがしに目の色かえて狂奔。騒ぎが騒ぎを呼ぶが、“ゆっくり”と異名をとる八丁堀同心若月雨太郎、冴える推理で見事解決。傑作捕物控シリーズ第4弾。 1988/05/01 発売
ゆっくり雨太郎捕物控(5)ゆっくり雨太郎捕物控(5)
大工の棟梁・磯七が料理茶屋で殺された。虫の息の磯七いわく、茶屋の博打に加わったおり、おりんという女と知り合ったという。おりんは負けの込んだ磯七に金を貸し与え、しかも博打の後、一夜を共にした。翌朝、頭に激痛を覚えて目をさました磯七の隣に、背中に見事な彫物をしたおりんがいたというのだ。おりんの身許はすぐに割れたが、なぜか背中に彫物はなかった…。異色捕物控シリーズ第五弾。 1988/06/01 発売