ゆっくり雨太郎捕物控(6)
いきなり後ろから袖をひっぱられ、脂粉の匂いを漂わせた、ちょっといい女に「市助さん、お前の女房のお春ですよ」と人違いされた八丁堀同心・若月雨太郎。雨太郎は途方にくれつつも山城屋という茶問屋の市助になりすます。“市助”が戻ってきた祝いの夜も更けて、いよいよお春と水入らずになったことから事件が勃発する…(「忘れた昔」)。下町の風物と人情を背景に繰り広げる、ゆっくり雨太郎シリーズ完結篇。
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由緒ありげな住まいで、お妙様とも春香院様とも呼ばれる由緒ありげな女が殺された。これまた由緒ありげにも、現場には小倉百人一首の読み札が落ちているだけで、目星は皆目つかない。怪事件、難事件となると、普段は腰の重い“ゆっくりの旦那”こと八丁堀同心・若月雨太郎の探索心にも火がついて…(しかぞ住む)。江戸の市井を舞台に男と女が生み出す事件の数々を人情味豊かに描く好評時代推理シリーズ。 1987/08/01 発売
ゆっくり雨太郎捕物控(4)ゆっくり雨太郎捕物控(4)
天保の江戸市中。因業金貸しの松兵衛が息を引きとった。いまわの際に家人一同を呼び集めていわく、「大事な宝を屋敷に隠してある。見つけたやつにその宝をやるが、代りに子供の面倒を見ろ」。さあ大変。松兵衛の妾お政、下男の儀平、甥の治郎七らは宝さがしに目の色かえて狂奔。騒ぎが騒ぎを呼ぶが、“ゆっくり”と異名をとる八丁堀同心若月雨太郎、冴える推理で見事解決。傑作捕物控シリーズ第4弾。 1988/05/01 発売