寛永独妙剣(上)
徳川三代将軍家光の治世、泰平の世が続き、武士も文弱に流れたとはいえ、まだ豊臣家残党の策動が絶えなかった。武骨一徹の旗本大久保彦左衛門の次男大八郎は父に似ず、その軟弱ぶりを、水野十郎左衛門ら旗本奴白柄組に嘲笑される始末。そんな頃、浜竜四郎と名乗る剣客が無法者を懲らしめているとの噂が流れた。青年武士大八郎をめぐる剣と愛慕の渦を描く長篇時代小説。
徳川三代将軍家光の治世、泰平の世が続き、武士も文弱に流れたとはいえ、まだ豊臣家残党の策動が絶えなかった。武骨一徹の旗本大久保彦左衛門の次男大八郎は父に似ず、その軟弱ぶりを、水野十郎左衛門ら旗本奴白柄組に嘲笑される始末。そんな頃、浜竜四郎と名乗る剣客が無法者を懲らしめているとの噂が流れた。青年武士大八郎をめぐる剣と愛慕の渦を描く長篇時代小説。