レッドサンブラッククロス外伝(3)
戦争は問題解決の最終的な手段として考えられてきた。いくつもの国家や集団が、かれらと外国の間に横たわる面倒な問題を直接的に解決するための行動をおこした。それはうまくいく場合もそうでない場合もあった-第三次世界大戦後、ドイツ帝国と日英米の太平洋条約機構軍はバルカン半島でのセルヴィア人とクロアチア人の民族紛争にしばしば軍事介入した。日本の戦略爆撃機「飛鳥改」による爆撃もそのひとつだ。クロアチア、キューバ、北米、東京と紛争の火種は尽きない。兵士たちの栄光と苦闘を熱描する外伝第3弾。
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大ドイツ帝国海軍潜水艦隊北米戦隊所属のUボート、U4982は、マイアミの根拠地から1950年最後の戦闘哨戒に出動した。「一体なんなのだ、こいつは」ブルーノ・ストランスキー大尉は海図を睨んだまま咳いた。隻数は5隻。うち4隻は駆逐艦。グアンタナモへの針路を15ノット前後に進んでいた。第2次大戦終結から8年-第3次大戦勃発からほぼ3年が過ぎた現在、駆逐艦のパッシヴ・ソナーで航走音を聞き取れる。「捜索用潜望鏡上げ。急速潜航に備えよ」相手は日本艦アキヅキ級…佐藤大輔の超人気作外伝登場。 1994/08/31 発売