武蔵(3)
天下の声望を集める徳川家康に対し、反旗を画策中と噂される石田三成。風雲急を告げる世情のなか、弁之助は豪族・上の東江家の当主にして、手裏剣術の達人である然茂ノ介とともに武者修行に出る。ふたりを待ち受けるのは硬軟自在の武芸者・秋山兄弟、そして彦山一帯で猖獗を極める山賊ー。壮絶な命の遣り取りを経て、やがて弁之助は佐々木小次郎と運命の再会を果たす。比類なき傑作エンターテインメント大河待望の第三巻!
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武蔵 五武蔵 五
関ヶ原の戦いの結果、京の都は牢人であふれかえっていた。宮本武蔵。弁之助はみずからをそう名乗った。名付け親は佐々木小次郎である。小次郎はまさに天才、超越的な武芸者だ。翻って、自分はこの無数の牢人のなかでどう抽んでていけばよいのか。北白川城趾に向かう最中、気配を感じて振り返る。頬に切先。取り囲む野臥せりたち。しかし次の瞬間、武蔵は意外な態度を取る。物思いに沈んだのだった。死。死。死。際限のない死と引き換えに武蔵が手にするものとは。傑作大河小説、圧倒の第五巻! 2017/05/17 発売