復活
ITベンチャーを起業、急拡大させた「男」が、投資案件を物色中のフィリピンで、突然命を狙われる。九死に一生を得たが、なぜか現地の刑務所で長く屈辱の日々を送る。ついに解放された男は、愛人だったカテーテル手術の名医に見えないかたちで、自らを裏切った者たちに対する復讐を始めるー。東京、フィリピン、北海道。IT業界、医療界、そいて劣悪な環境の刑務所…。時間と空間を超えた壮大なスケールのエンターテインメント大作。
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シベリアへの長い道のりを、ネフリュードフはひたすらカチューシャを追って進む。彼の奔走は効を奏し、判決取り消しの特赦が下りるが、カチューシャは囚人隊で知り合った政治犯シモンソンとともにさらに遠い旅を続ける決意を固めていた。-帝政ロシアにおける裁判、教会、行政などの不合理を大胆に摘発し、権力の非人間的行為へ激しい抗議の叫びを浴びせる人間トルストイの力作。 1980/05/27 発売
創刊15周年をむかえる「小説すばる」に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選!短編の冬、といわれて久しい時代にあえて世に問う、究極のアンソロジー。 2002/11/25 発売
ある殺人事件の陪審員を務めるネフリュードフ公爵は、被告の女囚人を見て愕然とする。かつて自分が弄んで捨てた、下女のカチューシャだったのである。手違いでシベリア徒刑の宣告をされる彼女に罪の意識が芽生えたネフリュードフは、彼女を救うべく奔走しはじめるー。欺瞞に満ちたロシア社会への批判を織りこんだトルストイ最後の長編小説を漫画化。 2011/09/28 発売
愛の理念のもと、人間の復活とは何かを問う後期の大作。老トルストイは世の中にはびこる虚偽と悪に鋭く厳しい眼差しを向ける。殺人事件の陪審員として法廷に出たネフリュードフは、容疑者の娼婦が、かつて自分が誘惑して捨て去った叔母の家の小間使いカチューシャであることに気づき、良心の呵責にさいなまれる。 2014/07/16 発売
人はなぜ変わってしまうのか?罪と罰とは?人は堕落し、何かがきっかけとなって立ち直る。老作家は、痛みと苦しみを経て愛によってよみがえる人間の内面の復活をひたむきに問う。問いは問いを生み、容易に答えは出ない…。19世紀の終焉を目前にし、リアリズムを徹底した果てに、トルストイはついにそれを突き抜けた。 2014/08/19 発売