復活
ある殺人事件の陪審員を務めるネフリュードフ公爵は、被告の女囚人を見て愕然とする。かつて自分が弄んで捨てた、下女のカチューシャだったのである。手違いでシベリア徒刑の宣告をされる彼女に罪の意識が芽生えたネフリュードフは、彼女を救うべく奔走しはじめるー。欺瞞に満ちたロシア社会への批判を織りこんだトルストイ最後の長編小説を漫画化。
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シベリアへの長い道のりを、ネフリュードフはひたすらカチューシャを追って進む。彼の奔走は効を奏し、判決取り消しの特赦が下りるが、カチューシャは囚人隊で知り合った政治犯シモンソンとともにさらに遠い旅を続ける決意を固めていた。-帝政ロシアにおける裁判、教会、行政などの不合理を大胆に摘発し、権力の非人間的行為へ激しい抗議の叫びを浴びせる人間トルストイの力作。 1980/05/27 発売
創刊15周年をむかえる「小説すばる」に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選!短編の冬、といわれて久しい時代にあえて世に問う、究極のアンソロジー。 2002/11/25 発売
愛の理念のもと、人間の復活とは何かを問う後期の大作。老トルストイは世の中にはびこる虚偽と悪に鋭く厳しい眼差しを向ける。殺人事件の陪審員として法廷に出たネフリュードフは、容疑者の娼婦が、かつて自分が誘惑して捨て去った叔母の家の小間使いカチューシャであることに気づき、良心の呵責にさいなまれる。 2014/07/16 発売
人はなぜ変わってしまうのか?罪と罰とは?人は堕落し、何かがきっかけとなって立ち直る。老作家は、痛みと苦しみを経て愛によってよみがえる人間の内面の復活をひたむきに問う。問いは問いを生み、容易に答えは出ない…。19世紀の終焉を目前にし、リアリズムを徹底した果てに、トルストイはついにそれを突き抜けた。 2014/08/19 発売
この上なき存在を突如失った時、貴方ならどうするか。不慮の航空機事故により、突如一瞬にして、最愛の許嫁を失った青年の精神的苦悩と、その立ち直りに至るまでの魂の彷徨を、欧州と京都を舞台に、美しい筆致で繊細に描く、感動と共感、究極のLove Story。 2021/09/21 発売