静かに愛して
最愛の夫の手酷い裏切りに絶望した、あの日。
でもーーもう私は18歳の幼な妻じゃない。
フリスは巨大企業の御曹司レオンと出会い、夢心地で電撃結婚した。
若く未熟な彼女にとって、レオンが世界のすべてだった。
だが、彼は違った。フリスは復讐の駒として選ばれただけだったのだ。
真実を知った彼女は、短い結婚生活に別れを告げ、家を出た。
深く傷ついた心を癒すように、彼女は懸命に働いた。
不幸な結婚を一日も早く忘れたくて。
そして4年後、フリスの勤める会社が経営難に陥るなか、
社長から合併先の代表を紹介される。
そこには、冷たい目をした忘れえぬ元夫、レオンが立っていた!
1994年の今作での日本デビューから長きにわたり、ファンに愛されてきた王道ロマンスの大家、ダイアナ・ハミルトン。ピュアな幼な妻と傲慢な大富豪という超人気テーマで描かれる本作の筆致の美しさと心理描写の巧みさは、今なお色褪せることがありません。