硬きこと水のごとし
文化大革命の嵐が吹き荒れるなか、血気盛んな人民解放軍の若者・高愛軍は、故郷の貧村・程崗鎮に復員し、美しき人妻・夏紅梅とともに革命を志す。中国古来の価値観が残る村は、対日抗戦の殊勲者たる名家の人々が支配していたが、現状に不満を抱く若者たちを煽動して革命委員会を樹立し、村幹部を追放し実権を掌握していく。アメリカ帝国主義、ソ連修正主義に囲まれ、世界的な反中国の逆流のなか、マルクス、レーニン、スターリン、毛沢東ら、革命の聖人たちを奉じ、愛情の力で邁進する二人。やがて二人は愛軍が掘った「愛のトンネル」を通って夜な夜な逢瀬を重ねることとなる。近年ノーベル文学賞の候補と目される最重要作家による、セックスと革命、血と涙と笑いが交錯するドタバタ狂想讃歌!!