小説むすび | キリンの首

キリンの首

キリンの首

4年後の廃校が決まっている旧東ドイツのギムナジウム。生物教師インゲ・ローマルクの授業に、自由は存在しない。例年のごとく、生態系、遺伝、進化論を講ずる彼女だが、一人の女子生徒の存在とともに、完璧な教室に亀裂が生じはじめる。ヘッケルのクラゲの細密画、アナグマの剥製、あちこち折れた骨格標本、臓器のプラスチック模型…美しい自然とさびれた村を舞台に綴られる驚異の物語。「もっとも美しいドイツの本」に選定。図版多数。

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