居酒屋の歌い手が、ある美しい女性の記憶を語る短編「ピム港の女」のほか、難破をめぐる物語、滅びゆくクジラと捕鯨手たちの歴史的考察、ユーモラスなスケッチなど、夢とうつつの間を漂う“島々”の物語。
ポルトガル沖合はるか遠方の、アソーレス諸島に繰り拡げられる、クジラと難破船と愛の物語-。幻想味が絶妙の鬼才が、その実験的小説作法を極限にまで押しすすめ、織り上げた、詩的で象徴性豊かな小品集。 1995/06/15 発売