卒業
裕介がゆかりを養女にしたのは十年前。彼は、結婚式を明日に控えた二十四歳のゆかりの成熟した体と絡み合いながらこれまでの日日を思い出していた。土蔵で服を脱がせた日、裸で柱に縛りつけた夏、震えるゆかりの処女を奪った夜。式当日、ウェディングドレスを身に纏ったゆかりに誘われた裕介は、控え室で養女との最後の快楽に溺れていく。
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シリーズ累計500万部突破の大人気BL小説《タクミくんシリーズ》(角川ルビー文庫刊)。 「祠堂(しどう)」の名を冠する男子校の生徒たちの群像劇でもある同シリーズは、原作挿絵を担当するおおや和美によるコミカライズ、3度の音声ドラマ(ドラマCD20枚以上)化、舞台化、5度の映画化を経て、今なお関連シリーズが意欲的に発表されている一大コンテンツです。 シリーズ最初の作品が発表されて30年以上となる現在も、「BLのバイブル」「BL小説の金字塔」として、また多彩なキャラクター陣の成長を見守る壮大な物語として、ごとうしのぶファンのみならず、BLファンからの絶大な支持を得ています。 「タクミくん」シリーズ最終巻では、葉山託生(タクミ)の恋人・崎義一(ギイ)が、祠堂学院で卒業を迎えることなく姿を消し、読者に衝撃を与えました。が、本作『卒業』では、その後の恋人たちの感動的な再会と、仲間による感動のサプライズの様子、また人気サブキャラクターたちの関係の深まりが描かれていきます。アラサーとなった主人公たちを描いた「崎義一の優雅なる生活」シリーズとの間をつなぐ重要な物語として、タクミくんファン必携の一冊となっています。 ※巻末に、完全新作の書き下ろし短編が収録されます。 ・イラスト/おおや和美 【初出(一部)】 ごとうしのぶ個人誌 『真冬の麗人2016』 『真冬の麗人2017』 『春風の麗人2018』 『初夏の麗人2019』 『春風の麗人2020』ほか 上記同人誌収録作を、統合のうえ、大幅加筆修正しています。 2021/12/01 発売