幸せな家庭で育った弥生に、欠けているのは幼い頃の記憶。導かれるようにやってきたおば、ゆきのの家で、泣きたい程なつかしく、胸にせまる過去の想い出が蘇る。十九歳の、初夏に始まる物語。
いくつもの啓示を受けるようにして古い一軒家に来た弥生。そこでひっそりと暮らすおば、音楽教師ゆきの。彼女の弾くピアノを聴いたとき、弥生19歳、初夏の物語は始まった。 1991/09/25 発売