腐蝕の王国
左遷寸前の西前は、上司・藤山の愛人の子の中絶を任されて以来、藤山と固い主従関係を結ぶ。不良債権の隠蔽、責任の押しつけによるライバルの追い落とし、官僚への接待漬けでの情報収集などで、二人は行内の熾烈な出世争いを勝ち上がっていくのだがー。バブル前夜から銀行大合併までの金融界の内幕を生々しく描いた金融エンターテインメント。
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腐蝕の王国(上)腐蝕の王国(上)
1980年代、我が国はかつてない「金融狂乱の時代」へと突入する。政治家・官僚・実業家、そして農家までもが「金銭の奴隷」となりはてた未曽有の四半世紀。バブル前夜から巨大銀行再編劇まで、水面下で繰り広げられた色・カネ・権力を巡る凄絶な人間模様を精緻に描いた著者渾身の長編小説。 2005/04/13 発売
腐蝕の王国(下)腐蝕の王国(下)
メガバンクの頭取・藤山には誰にも言えない秘密があった。かつて部長時代に関係した女子行員・裕子。そして後始末にあたったのが左遷寸前の部下・西前だった。以来、ふたりは「鉄の主従関係」で激烈な権力闘争を勝ち抜いていくのだがー輝かしいはずの「あのころの未来」がこんな混迷だったとはー。 2005/04/13 発売