ゲルニカの上にひまわりを描く
最大の悲劇は、悪人の残酷さではなく、善人の沈黙である
国家の弾圧、メディアの大罪、ネットの狂気……。
悲劇的な運命に翻弄される男が掴んだものは、救いか、さらなる混沌か。
交錯する運命。境界が消える善悪。やがて物語はこの世界の隠された真実に辿り着く。
鼓動が続く限り運命に抗えーー
国家の圧政により家族を失った男は、亡き父が残した暗号ファイルを手に、国家に無謀な闘いを挑む。次々と降りかかる理不尽に対抗するために、男が見出した最後の術は「物語の力」だった。物語で世界の有りようを書き換えようとする男が手にしたものは、祝福か
呪いか……。残酷な現実に抵抗する人間の痛みと希望を描く物語のゆくえとはーー
プロローグ
二人の現在地ーー土橋直哉
手記1
事件ーー土橋直人
失ったものと手にしたものーー土橋直哉
思い出にならない記憶ーー榎本慎太郎
事件の残滓ーー土橋直哉
手記2
差し出された手ーー土橋直哉
消せない真実ーー藤本美香
音声データ
先生の最後の言葉ーー土橋直哉
心を揺さぶるものーー榎本慎太郎
津波に奪われなかったものーー藤本美香
告発と波紋ーー土橋直哉
ペンは剣よりも強しーー榎本慎太郎
告発と陰謀
小説家の嘘
後藤の計画ーー土橋直哉
人間だけが持つものーー土橋直哉
ゲルニカの上にひまわりをーー土橋直哉