天運の流れ行くままに
太平洋戦争直後の混乱をたくましく生き抜いた女性たちの、不屈の絆と希望
昭和の戦争の嵐が吹き荒れる満州で、運命に翻弄された二人の女性。従軍看護婦の伸子と特高警察官の妻・満。それぞれが直面した過酷な現実と、家族を守り抜こうとする母としての強さを描く感動作。
一 俊介の進路面談
二 忍び寄る大戦の足音
三 日米開戦
四 妻 伸子への召集
五 それぞれの任地へ
六 それぞれの身の上(自己紹介)
七 留守を預かる
八 満州談義
九 堀越俊介、国末広太郎の戦死
十 終戦は近いのか?
十一 伸子奉天へ転勤
十二 敗戦の混乱
十三 年の暮奉天
十四 未帰還の伸子を待つ家族
十五 帰国許可の朗報
十六 伸子帰る
十七 「尋ね人」
十八 避難列車
十九 反省
二十 伸子と満の出会い
二十一 もしもの時
二十二 避難生活
二十三 父 帰るも
二十四 帰国への心の準備
二十五 帰国の途へ
二十六 ままならぬ内地の事情
二十七 洋二郎の実家
二十八 洋二郎の実家へ挨拶
二十九 一本の万年筆
三十 満、伸子との再会