ウッディウィス全集(3)
1799年、イギリス。ヘザー・シモンズは17歳になったばかりだというのにすでに両親はなく、冷酷な伯母のもとで辛く希望のない日々を送っていた。そんな折、伯母の弟ウィリアムがやってくる。アイリシュの血をひいた美しいヘザーをみるなり、好色な彼は甘言を重ねてロンドンに連れ出した。罠と気づいたヘザーに襲いかかるウィリアム…もみ合ううちに胸にナイフが突き刺さる。「私は人を殺してしまった。」背後から呼びかける追手の声にすべてを諦めた彼女だったが…。
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サクストン卿夫人となったエリエンヌは、ついに不気味な夫に身をまかせ、狂おしいほどの歓びにひたる。そして、夫の背中にある傷跡をたどりながら、わたしはこの人の妻なのだ、と自分にいいきかせた。しかし、ある夜、闇に浮かぶ夫の瞳にクリストファーの影を見て、歓びのさなかに、かれの名を口にしてしまう。静かにベッドを去る夫に、深く自分を責めるエリエンヌ。あくる日、夫の不在中に、夜盗との格闘で深手を負ったクリストファーが館にかつぎこまれた。 1994/06/20 発売
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